高校アンケート分析

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1.高等学校への調査目的

埼玉東上地域教育プラットフォーム(TJUP)では、地元に生まれ育った人が、地元で学び地元で活躍できる地域づくりに貢 献することを目的に活動を行っている。そこで、TJUP 参加大学に進学した学生の出身高等学校におもに依頼し、地域の 高等学校のニーズを把握し、今後の方針・展開を検討するために以下の調査を行った。

2.調査結果

1)埼玉東上地域大学への進学率
調査した高等学校の大学進学率は平均して 52%であった。2017 年度の大学・短大進学率(現役)の全国平均は 54.8% であり(文部科学省平成 29 年度学校基本調査)、今回の調査高等学校の進学率はほぼ同等であるといえる。
しかし、埼玉東上地域にある大学への進学率は 13%と非常に少なく、他の地域にある大学へと進学する高校生が多く、 結果として埼玉東上地域から流出していることが明らかになった。

2)地域に必要な大学の学問分野
高等学校に、埼玉東上地域に必要な大学の学問分野を聞いたところ、図 1 のような結果となった。人文科学・社会科学
といった文化系学問の比率が多く、また理科系学 問では工学や医療・保健といった実社会に役に立 つ学問へのニーズが高等学校教員側では大きいこ とがわかった。
では実際に、高校生が進学した学問分野につい て調査した結果が図 2 である。図 2 からは、人文 社会・社会科学分野に進学する高校生の割合が、 高等学校教員側が望む進学率よりも多いこと、ま た理科系学問では、工学や医療・保健という学問 分野への進学率は逆に少ないことがわかる。これ は、高等学校までで学び、体験する教科が基礎的


普遍的であり、工学や医療・保健といった学問に触れる機会があまりないため、実際に進学する学生が少なくなるのでは ないかと考えられる。その証拠として、理科系学問で高等学校までの教育で触れる機会の多い理学分野への進学率が工学分野とほぼ同等であり、高等学校教員側の願望と、高校生のニーズに若干の乖離が存在する。

3)高等学校・大学との連携

現在までに行っている高大連携について調査したところ、
・出張講義
・キャンパスツアー
・学習サポーターの派遣 といったキャリア支援対策での連携が挙がった。

4)地域大学への期待
TJUP 参加大学に対する期待を自由回答で記載してもらったところ、
・今の社会問題について考える力を養えるようにして、地元で貢献できる人間を育成してほしい ・リカレント教育の推進
・人的、物的な教育の高大連携
・生徒により専門性を求める学習、探求意識向上のためのアドバイス ・教員に対してこれからの生徒指導上の参考となる事項のアドバイス
・特徴ある教育で地元存在感を出してもらいたい ・大学受験での進学保証、その先の地元企業や地元自治体への優先的な採用により地元で安心して生活できる土壌をつく る
・地域の課題に高大連携により取り組みたい

といったさまざまな貴重な意見が得られた。

3.まとめ

TJUP 参加大学は高等学校教員が地域に必要と思っている学問分野を有しており、その比率もニーズと合致している。
これから、TJUP 参加大学と、地元の高等学校との話し合いを密に行い、高校生が地元の大学に進学したいと思える、教 育の「見える化」を、高大連携を通して図っていく必要がある。